東京大学医科学研究所附属病院総合診療科

ヘリコバクター・ピロリについて

 ヘリコバクター・ピロリ菌は胃の中にすみつく細菌です。ピロリ菌に感染していても無症状であることが多く、ほとんどの人は感染していることに気づきません。
 ピロリ菌に感染した人は胃潰瘍や胃癌になりやすいと言われています。最近の研究では除菌治療により胃癌の発生率が下がることが示され、除菌による胃癌の予防効果が期待されています。このため日本ヘリコバクター学会はピロリ菌感染者に対して除菌治療を行うことを強く勧めています。ピロリ菌の感染経路は約8割が家族内感染で、乳幼児のお子様への感染防止の観点からも除菌は大切です。
 当院の「ピロリ菌外来」では、ピロリ菌に関する相談・検査から除菌治療までを行っています。除菌治療は胃・十二指腸潰瘍等と診断された方のほか、2013年2月より、内視鏡検査で胃炎と診断された方も保険診療となりました。
 ただし、内視鏡検査を受けていない方の除菌治療は保険適応外のため自由診療となり全額自己負担となります。この場合の負担額はピロリ菌を調べる検査により多少異なりますがおよそ2~3万円となります。また、除菌治療終了までに3,4回程度外来通院が必要となります。なお、1回目の除菌治療(1次除菌)で成功する確率は約9割とされており、1次除菌でピロリ菌が消失しなかった方は薬を変えて2次除菌を行いますので、さらに2万円程度費用をご負担いただくことになります。
 抗生剤に対する耐性を持ったピロリ菌が増加しており、1次、2次除菌でピロリ菌が消失しないかたもいます。以降の治療は全て自己負担となりますが、3次除菌もご相談に応じ、薬剤特性を念頭においた処方で除菌成果をあげています。またペニシリンにアレルギーがあるため除菌治療を受けられないでいるかたのご相談もしております。
 「ピロリ菌外来」は、みなさまが安心して受診ていただけるように心がけております。ピロリ菌の検査や除菌治療を希望される方はお気軽にご相談下さい。